2018年7月31日火曜日

【No.272】 先走り!?平成31年度技術士二次試験対応~技術士法の理解!?~


技術士には、「技術士法」という法律があります。

その中に、

「目的」

「定義」

があります。

以下に、抜粋します。

(目的)

第一条 この法律は、技術士等の資格を定め、

その業務の適正を図り

もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資する
ことを目的とする。

(定義)

第二条 この法律において「技術士」とは、

第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、

科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)
に関する

高等の専門的応用能力を必要とする事項についての

計画、研究、設計、分析、試験、評価又は
これらに関する指導の業務

(他の法律においてその業務を行うことが制限されている
業務を除く。)を行う者をいう。

最重要なのは、

「目的」です。

「何のために技術士になるのですか?」

という問いです。

技術士会の試験官は、

「あなたを技術士にしてあげます。」

「あなたは、技術士法の目的に対して何ができますか?」

を問います。

合格後の展望は、

今から考えてください。

この試験は、

この想いがないと

口頭試験は合格しません。

「技術士」という称号を得ただけでなく、

「科学技術の向上」

「国民経済の発展」

に活かすためのあなたの考えを

述べていく試験です。

活かすための考えは、

「高等の専門的応用能力を必要とする事項についての

計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導」

を行うことで達成されるということを理解してください。

これが、

「技術士にふさわしい業務」

なのですから。

私は、技術士取得後に

中小企業から

一部上場企業へ

転職しました。

理由は2つあります。

1つは、自らの技術で社会に貢献できる機会を増やすため。

2つ目は、ステップアップです。

肩書が欲しいというのもあります。

いつかは、独立をという想いがありましたので。

今は独立のステップという要素がかなり大きいです。

当初、大企業の方が、

社会貢献への比重は大きいと考えていました。

しかし、日本の企業の99.7%は中小企業。

経済を支えているのは

中小企業です。

大企業は、

ブランドのみです。

自らを主張しすぎると

中々、うまくいきません。

組織が固まりすぎて

冒険心がないのです。

今まで中小企業20年務めた

ギャップが大きいことを感じています。

いい経験ですね。

これから、このスキルを

どのように活かすか・・・

ターニングポイントが来たように

思うこの頃です。

2018年7月30日月曜日

【No.271】 先走り!?平成31年度技術士二次試験対応~二次試験のスケジュール!?~


技術士二次試験は、受験申込書から始まっています。

平成31年度からの詳細日程は出ていませんので、

技術士会HPから毎年11月~12月ごろに発表される

「技術士第二次試験実施大綱」

「技術士第二次試験の実施について」

までは確定しませんが、

平成30年までの日程と変化はないと考えます。

参考として、平成30年度までの

日程から推定した受験スケジュールを

記載します。

参考にして、受験計画を立ててください。

<日程表(参考)>

受験申込書配布期間

平成314月初め~4月末

※平成30年は、42日(月)~425日(水)でした。

受験申込受付期間

平成314月初~4月末

※平成30年は、49()425() でした。

筆記試験日

・総合技術監理部門の必須科目

平成31714()

筆記試験日

・総合技術監理部門を除く技術部門

・総合技術監理部門の選択科目

平成30715(月・祝)

筆記試験合格発表

平成3110月末

※平成30年は、1030()[予定] です。

口頭試験(筆記試験合格者のみ)

平成3111月下旬~平成321月中旬のうちの
あらかじめ受験者に通知する日

口頭試験合格発表

平成323月初



受験申込書(願書)については、

軽微な変更があります。

ご注意ください。

経歴5つと

詳細1つ(720文字)

に対する変更なのかは

不明です。

情報がないので、

現状は平成30年までの

経歴と考えて

準備ください。

本質が変わらない限り

大きな影響はないはずです。

本質は変わってませんので。

注意点は、

資質能力の部分です。

従来から

コミュニケーション

を重視している

ことははっきりしています。

高等の専門的応用能力を発揮しつつ、

コミュニケーションができるか?

自分の考えを論理的に

わかりやすく

そして高度であること

をいかに伝えるかです。

詳細は、後日述べます。

2018年7月29日日曜日

【No.270】 先走り!?平成31年度技術士二次試験対応~二次試験の概要(4)!?~


「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」
がそのまま記載されています。

今までの技術士指導で、一番訴えていたが

一番響かなかった「コミュニケーション」が

評価項目として明確になりました。

これでわかってくれる受験生が増えることを期待します。

技術士は、コンサルです。

コンサルは、単に課題解決するのではなく、

相手の立場や状況、利害関係及び将来のことまで考え、

更に潜在するクライアントの意思を

理解する能力が重要です。

いくら高い技術力を持っていても、

クライアントの悩みを聞き取り、

課題設定して解決できなければ、

何の意味もありません。

そこが、一般の資格試験とは異なる点です。

この能力は、実務経験が重要です。

頭ではわかっていても、

いざ実践となると・・・

という人が多いと感じています。

経験は口ほどにものをいう!!

まさにその通り。

技術士受験資格も

ある一定基準を受験要件にしている

理由です。

経験により、

他者の想いや状況を最適な方向へ導き、

技術部門の業界で

活躍する人材を求めています。

それには、筆記試験すべてに

評価対象となった

「コミュニケーション能力」

が重要なことがわかります。

日々の業務は、

時間に追われ、

他部門のことも考えず、

文句を言うことや、

責任の所在をあいまいにする・・・

という日本の企業は

かなりの重病状態です。

失われた20

20年以上の何かを失った気がします。

いま、技術立国を維持・発展させ、

世界一の経済大国への復活をするには、

技術士の力が必要になると、

想わせる論文や口頭試験での

アウトプットをしなければなりません。

それには、日々の業務活動で、

リーダーシップを持ち、

マネジメントスキルを磨き、

俯瞰的な評価・分析をすることで、

利害関係者との

コミュニケーション能力を

訓練してください。

それが一番の勉強法です。

2018年7月28日土曜日

【No.269】 先走り!?平成31年度技術士二次試験対応~二次試験の概要(3)!?~


では、適切な準備とは何でしょうか?

もうすこし、概要について考察します。

No261265でも述べていますが、

技術士と社会とのつながりを明確にして、

活躍する人材育成をすることで、

技術士の地位向上を進めたいという想いがあります。

これは、「独占資格」とするための

第一歩です。

独占資格である医師は、

医師免許がなければ

医療行為ができません。

技術士は名称独占であり、

技術士の免許がなくても

技術的な指導や作業はできます。

医師や弁護士のような

独占資格にするには、

「社会との連動」

を意識しなければなりません。

社会の困りごと

社会の発展のために

有益な業務遂行ができる

人材であり、

技術立国を支える

技術者の育成できる

高い技術力と

倫理観を持った人材が

国際競争力確保のためには

重要という国の方針です。

その想いと

技術士地位向上

という想いが一致した結果、

社会に具体的な役割と

能力を示すことが重要となったのだと

推測します。

過去の技術士試験の内容は、

もやっとしており、

一般の人には

わかりにくい内容でした。

今回、H25年度以上に

わかりやすい資格者のレベルが

しめされたことで、

産業への有益度を

わかってもらう狙いがあると考えます。

だから、受験生はこの背景を知り、

筆記試験と口頭試験

及び業務経歴に示す必要があります。

このような背景を踏まえて、

業務の棚卸と

論述の方向性を再確認ください。

答えは、技術士法と

問題の種類

にあります。

2018年7月27日金曜日

【No.268】 先走り!?平成31年度技術士二次試験対応~二次試験の概要(2)!?~


つぎに筆記試験の違いや問われている内容を整理します。

必須科目の違いは、

①時間 

平成24年まで2時間30

平成31年から2時間

平成24年度との違いは、

資料問題ではなく、テーマの設定があり、

それに対して答えさせる設問となる。

読ませる問題は、骨子作成時間が大幅に必要になります。

そのための30分がなくなっています。

単に早く書くことをするためではないと考えます。

つまり、平成30年までの選択科目

のような形式で、部門全体に関する

テーマになるでしょう。

②問題の種類

 平成24年までは、

 論理的考察力と課題解決能力

 平成31年からは、

 専門知識、応用能力、問題解決能力

 そして、課題遂行能力

 です。

 専門知識は、部門全体の俯瞰的な知識を知りつつ、

 それらの課題設定を多面的に分析し、

 課題から設定した問題を解決する合理的な

 解決策の方向性を部門の知識で設定し解決する。

 そして、解決策は、課題を遂行できる

具体的な内容、つまり「業務と社会の連動」

がわかるように示した論文であること。

これは、平成24年までと

同じです。

定義が具体的になっただけです。



また、選択科目Ⅱは、

3枚になります。

想定は、

600文字 + 1200文字論文

600文字論文 3

1800文字論文

です。

問題の種類から考えて、

①か③になります。

①なら平成30年同様。

たぶん、①でしょう。

概要には-1、Ⅱ-2

とするような書き方なので。

③なら、平成24年までと同様。

選択科目に関する

新たなテーマ(技術課題など)について、

自らの過去の知見や専門知識を考察し、

解決策の仮説を設定し、

裏付けとなるデータを示し、

検証したうえで、

解決策を実施する能力

です。

日々の業務プロセスを適用して、

応用能力として示す訓練が重要です。



最後に選択科目Ⅲです。

これは、平成30年までと同じです。

必須科目Ⅰと同じような論理展開です。

選択科目ⅡとⅢは同じ時間内での解答になりました。

1枚論文=30分削減

程度と考えて問題ないでしょう。

配点の変化はあまり気にすることはありません。

どちらも6割(A判定)とれる論文を作成

することが重要です。

上記を踏まえて、

適切な準備をしてください。

2018年7月26日木曜日

【No.267】 先走り!?平成31年度技術士二次試験対応~二次試験の概要(1)!?~


技術士試験は、第一次試験と第二次試験があります。

第一次試験は、ここでは説明を割愛します。

第二次試験は、機械部門から総合技術監理部門までの

21部門あり、技術部門ごとに実施されます。

平成31年度から、総合技術監理部門(以下、総監)以外

20部門「一般部門」において、

試験方法が改定されます。

詳細は、No261266を参照ください。

ただし、試験で問う大きな概念に変化はありません。

「当該技術部門・科目の技術士に必要な

専門的学識および、

高等の専門的応用能力を有するか否かを

判定するのです。

ただし、科目の変更・一部統合が発生しました。

受験科目については、注意が必要です。

下記の新旧対比表を参照ください。


今後、

「受験申込書」も一部ではありますが改定する可能性があるようです。

技術士会のQAにも載っています。

さらに、口頭試験もまだわかっていません。

20分という時間で、

技術士にふさわしい人材であるかの見極めに対する評価を

過去5年間の実績でどのように判断したのか?

12月にはいつも試験概要が発表されます。

それまで待ちましょう。

ここでは、筆記試験に関する情報をおさらいします。

総監の筆記試験は、変化がないようなので割愛します。

<試験問題の種類と時間>

科目
問題の種類
試験方法
試験時間
配点
必須
科目
「技術部門」全般
にわたる
専門知識、
応用能力、
問題解決能力及び
課題遂行能力
記述式
600文字 3
2時間
40
選択
科目
「選択科目」
に関する
専門知識及び
応用能力
記述式
600文字 3
3時間
30
60
(各30点)
「選択科目」
に関する
問題解決能力及び
課題遂行能力
記述式
600文字 3



平成30年度までの必須問題は「択一式」でした。

平成31年度から記述式の問題となります。

更に、選択科目Ⅱは

4枚論文から3枚論文へ

選択科目ⅡとⅢの間の休憩30分はなくなり、

選択科目の試験として3時間30

通して実施されます。

これは、平成24年度までとほぼ同じ内容です。

2018年7月25日水曜日

【No.266】 先走り!?平成31年度技術士二次試験対応~変更の背景(課題遂行能力)!?~


今日は、新設?された「課題遂行能力」について考えを述べます。

本年度までは、「課題解決能力」としていましたが、

それに「課題遂行能力」が加わりました。

単に新設されたのか!?

と思いきや

実は、過去と何も変わっていません。

技術士は、

業務の適正をもって

国民経済の発展と

科学技術の向上に

寄与するのです。

つまり、課題を解決するには

実際に具体的な技術業務を通じて

遂行しなければならないからです。

過去の「課題解決能力」を

わかりやすくするために

表現を二分化したのです。

私の考えですが、

「課題解決能力」の意味合いが

わかっていない受験生が多い。

具体的には、

専門知識とそれを使うだけの

目先のテクニックの論文が

多いため、

技術士会も

求めている能力は何か?

を明確に発信したかったのかと考えます。

二分化したことで、

平成31年度の課題解決能力は、

「課題設定からの解決策の方向性の提示」

と考えてください。

専門知識を活用して、方向性を示す能力です。

ここまでは、ある程度

インプットと訓練でどうにかなります。

勉強と論文作成の訓練というインプットと

実務での活用は別です。

実務はアウトプットです。

いくらインプットしても

自己満足です。

それでは、

技術士法の目的には

一生近づきません。

さらに、社会が求めている

「人材」

とのギャップがあります。

頭だけの人はいらない。

実務での遂行能力は、

専門的技術の裏付け

を持った技術士が

することの意味がなにか?

を受験生は考えてほしい。

一般の資格試験と異なる

とよばれる由縁がここにあります。

まとめると、

課題遂行能力とは、

即戦力人材でかつ

「高い技術+高い倫理観+高いコミュニケーション」

能力があるかを

明確に示した

メッセージであります。

対策は、以下まで通りです。

来年受験される方は、

業務の棚卸がスタートです。

年内には仕上げておくことを

推奨します。

手を抜くと、来年7月は慌てますよ。

2018年7月24日火曜日

【No.265】 先走り!?平成31年度技術士二次試験対応~変更の背景(コンピテンシー)!?~


今回の試験改定で、明確に示されたことの一つが

コンピテンシー

です。

最後にプレゼント告知があります。

最後まで読んでください。

以下に記載します。

<技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)

専門的学識

 ・技術士が専門とする技術分野(技術部門)の業務に必要な、

技術部門全般にわたる専門知識 及び選択科目に関する
専門知識を理解し応用すること。

 ・技術士の業務に必要な、我が国固有の法令等の制度
 及び社会・自然条件等

に関する専門知識 を理解し応用すること。



 問題解決 

・業務遂行上直面する複合的な問題に対して、
 これらの内容を明確にし、調査し、

これらの背 景に潜在する問題発生要因や
制約要因を抽出し分析すること。

・複合的な問題に関して、
 相反する要求事項(必要性、機能性、技術的実現性、安全性、経済 性等)、

それらによって及ぼされる影響の重要度を考慮した上で、
複数の選択肢を提起し、

れらを踏まえた解決策を合理的に提案し、
又は改善すること。



 マネジメント

・業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において、
 品質、コスト、納期及び生産性 とリスク対応に関する要求事項、
 又は成果物(製品、システム、施設、プロジェクト、サー ビス等)
 に係る要求事項の

特性(必要性、機能性、技術的実現性、安全性、経済性等)
を満 たすことを目的として、
人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること。



 評価

・業務遂行上の各段階における結果、

最終的に得られる成果やその波及効果を評価し、

次段階 や別の業務の改善に資すること。



 コミュニケーション

・業務履行上、口頭や文書等の方法を通じて、
 雇用者、上司や同僚、

クライアントやユーザー 等多様な関係者との間で、

明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。

・海外における業務に携わる際は、
 一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え、

現地の 社会的文化的多様性を理解し関係者との間で
可能な限り協調すること。



 リーダーシップ 

・業務遂行にあたり、明確なデザインと現場感覚を持ち、
 多様な関係者の利害等

を調整し取り まとめることに努めること。

・海外における業務に携わる際は、
 多様な価値観や能力を有する現地関係者とともに、

プロジ ェクト等の事業や業務の遂行に努めること。



 技術者倫理 

・業務遂行にあたり、公衆の安全、健康及び福利を
 最優先に考慮した上で、

社会、文化及び環 境に対する影響を予見し、
地球環境の保全等、

次世代にわたる社会の持続性の確保に努め、

技術士としての使命、社会的地位及び職責を自覚し、
倫理的に行動すること。

・業務履行上、関係法令等の制度が求めている
 事項を遵守すること。

・業務履行上行う決定に際して、
 自らの業務及び責任の範囲を明確にし、

これらの責任を負う こと。



 継続研さん 

・業務履行上必要な知見を深め、
 技術を修得し資質向上を図るように、

十分な継続研さん  (CPD)を行うこと


上記は、各筆記試験において

評価項目として記載されています。

十分に注意してください。

例えば、Ⅲ選択科目では、

技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち,

専門的学識,問題解 決,評価,コミュニケーションの各項目

とあります。

評価の波及性を配慮した業務改善(展望)や

意思疎通による意思決定の円滑化(論文のまとまり、つながり)

を求めています。

過去の試験と大きくは変わりませんが、

明文化されたことで

はっきりと見えてくると思います。

是非、読みこんで求められている

資質能力を発揮する論文作成をしてください。

合格への第一歩であり、

これが腹落ちしないと

合格論文が書けないと考えてください。

最後まで読んでいただいたので、

平成31年度出題内容をまとめた

出題内容マップを無料で進呈します。

ご希望の方は、

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