2018年6月29日金曜日

【No240】<技術士あるある臨時版> 【技術士二次筆記対策シーズン4.0】これだけ!?10日でできる!筆記(選択科目Ⅲ)の書き方!!



受験指導で展開すべき内容を臨時版で紹介します。

シーズン410回目は、「課題解決能力問題回答事例」です。

No237の骨子事例で書きます。

【問い】

サステナビリティという、広く環境・社会・経済の

3つの観点からこの世の中を持続可能にしていくという考え方に基づき、

環境・社会・経済の面で企業価値を上げていく取り組みが

始まっている。

製品開発の上でも同様の「環境・社会・経済」を意識する

必要がある。

このような背景を踏まえて、

機械設計の立場から

以下の問いに答えよ。

1)開発する製品例を1つ挙げ、「環境・社会・経済」の観点を

  それぞれ1つ入れた開発方針を述べよ。

2)(1)のうち1つの観点について、機械設計において検討すべき

  技術的な課題と具体的解決提案を述べよ。

3)(2)の提案により生じる留意点について説明し、

その対処方法を述べよ。

平成29年度の機械設計の問題(改)です。

【事例】 ※ブログのため、論文記載と改行位置などが異なります。

1.製品例と持続可能性を意識した開発方針

1)搬送ロボット:我が国の持続可能な国際競争力を

確保する開発製品例を、搬送ロボットとする。

 搬送ロボットは、移動装置と仕分け機能も有し、

〇個/秒の荷物仕分けにより省人化を可能にする。

更に、高効率の駆動機器源を用いることで、

システム全体の省エネルギー化が可能である。

今後も増え続け経済発展に重要なeコマースにも欠かせない開発製品である。

2)開発方針

①環境の観点:省エネルギー機器採用と仕分け速度1.5倍により、

エネルギー使用量を従来比50%にする。

②社会の観点:〇個/秒の仕分け能力を1.2倍の○○個/秒にして、

供給ニーズに応える。

③経済の観点:IoT無線化技術、AI技術(深層学習)を取入れたシステムとする。

既存拠点の再構築をして新設ライフサイクルコストよりも

50%削減を目指す。

2.経済の観点の検討すべき技術課題と提案

1)経済の観点(選定理由)

 中国、アメリカ、イギリスに次いで日本はeコマース市場での売り上げがある。

現状インフラ設備を経済の観点から再構築していくことが、

商流の早い市場遅れを起こさない。

更に、システムの最適化は商流により変化する。

そのため、既存設備の更新は持続可能性を最も高めると判断した。

2)機械設計においての検討すべき技術課題

 商流変化が速い市場に対応するため、ユニットごとの交換や一部再設計

で済むモジュール設計を推進する。

実施には、概要設計において、外形設計、機構設計、強度設計を行い、

技術品質を満たす設計に具体化する。

概要設計の課題は、短期間でのフェールセーフ、フォールトレイランス設計で、

様々な不具合要因の分析が十分でない問題がある。

3)具体的解決提案

 解決提案として、4M(人、設備、材料、方法)を切り口として、

1に示す4点FMEA(故障モードと影響解析)を用い分析する。







4FMEAとは、使用している部品の故障モードに対して、
絶対評価でその深刻度、頻度、検出困難度について対策
の必要性を4点満点でつける。
その積の3乗根をとった危険指数(RI)にて評価する手法である。
2.3以上は信頼性に問題があり対策を実施する。

 4点FMEAの絶対評価により対策の有効性と順位を明確にすることで
予想不可能な事例をなくす。

実際の設計では、FMEAを十分に検討できる時間が少ない。

そのためには、すばやく評価できる4Mと4点FMEAの組合せ評価を推進する。

この手段によって、重大事故防止の効果が期待できる。

3. 提案により生じる留意点とその対処方法

1)提案によって生じる留意点

 更なるイニシャルコスト低減・短期間設計が望まれるため、

以下の点に留意する。

①流用設計:過去の設計の安易な流用。

②新規設計:IoTAIの評価が不十分な新設計適用。

③既存設計信頼性:既存設備の信頼性検証ができない。

2)対処方法

上記の問題点を整理すると、不具合の要因と影響を設計段階で製品の

ライフサイクル全体で把握する、トータルコスト設計を提案することで

対処できる。

そこで、私は類似データ計測法と4点FMEAによる不具合要因の解析と

安易な優先順位が入れ替えられない設計を技術的対応手段とする。

類推データ計測法とは、類似製品と顧客納入製品での故障要因の分析を行う。

その分析結果から仕様変更した製品の故障モードを推定する手法である。

まず類推データ計測法で推定した故障モードから、4点FMEAへ反映する。

そして、4点FMEAの絶対評価により対策の有効性と順位を明確にすることで

更なる予想不可能な事例をなくす。

この手段によって、更なる重大事故防止と新設コストよりも短期間で

ライフサイクルコスト50%低減といった効果が期待できる。以上



1800文字の解答用紙を最後1文字も余らせないようにしました。

練習でこれくらい追い込めれば、

本番が楽です。

次回は、筆記の書き方シリーズ(総監)で行きます。

お楽しみに。

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