受験指導で展開すべき内容を臨時版で紹介します。
シーズン4の1回目は、「課題解決能力を問う問題」です。
今日から1800字(600文字 3枚)論文、
「課題解決能力」
について書いてみます。
技術士会のHPでは下記のような記載があります。
「Ⅲ」問題で確認される技術士としての資質は、
社会的なニーズや技術の進歩に伴い、
最近注目されている変化や新たに直面する
可能性のある課題に対する認識を持っており、
多様な視点から検討を行い、
論理的かつ合理的に解決策を策定できる能力
●内容
選択科目に係わる社会的な変化・技術に関係する最新の状況や
選択科目に共通する普遍的な問題を対象とし、
これに対する課題等の抽出を行わせ、
多様な視点からの分析によって
実現可能な解決策の提示が行えるか等を問う内容とする。
です。
概念にあるように、
「選択科目」
の「課題解決能力」を以下のポイントを確認します。
①「選択科目に係わる社会的な変化」「技術に関係する最新の状況」
社会で話題となっている出来事の中で、
選択科目に係わる(関係する)社会的な変化
です。例えば、人口減少、AI、IoTは20部門共通の変化・最新状況です。
②「選択科目に共通する普遍的な問題」
科目によっては①と絡めて出題されます。
例えば、インフラと設備の更新(建設や加工FAなど)。
③「多様な視点からの分析」
①②における社会的課題を多面的な視点で
選択科目の技術士らしい課題抽出することが求められています。
④「実現可能な解決策の提示が行えるか等を問う」
実現可能=業務です。
皆さんの行っている業務の適正を図り、もって、
国民経済の発展、科学技術の向上に資する姿勢です。
つまり、社会的課題を解決する方策は、業務であるのです。
上記の通りの設問になるので、事前に
キーワードに対する想定解答を頭の中で考えておくといいです。
現場で考えていると時間切れになります。
特に、社会的課題と選択科目の技術士として
しなければならないこと(技術的課題)は
準備しておくようにしましょう。
また技術士は、課題解決後の評価を重視します。
効果とリスクを述べる問題になっています。
ここをおろそかにすると、評価は下がりますのでご注意ください。
また、効果やリスクは、Ⅱ同様、
「具体的」に説明する
または実施する方法を説明する
ことが重要です。
ここまでは、どこでもある一般的なコメント。
Ⅱ同様、試験変更前の年は、来年以降の試験も想定した問題形式にも
注意しなければなりません。
平成31年から、課題解決能力は、以下になります。
問題解決能力及び課題遂行能力です。
●概念:社会的なニーズや技術の進歩に伴い、
社会や技術における様々な状況から、
複合的な問題や課題を把握し、
社会的利益や技術的優位性などの
多様な視点からの調査・分析を経て、
問題解決のための課題とその遂行能力について
論理的かつ合理的に説明できる能力。
●出題内容:社会的なニーズや技術の進歩に伴う
様々な状況において生じる
エンジニアリング問題を対象として、
「選択科目」に関わる観点から
課題の抽出を行い、
多様な視点からの分析によって
問題解決のための手法を提示して、
その遂行方策について提示できるかを問う。
そして、「評価項目」の記載があります。
●評価項目:技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)
のうち,専門的学識,問題解決,評価,コミュニケーション
の各項目
ポイントは、
①潜在する問題発生要因や制約要因を抽出し分析
②相反する要求事項
(必要性、機能性、技術的実現性、安全性、経済性等)、
それらによって及ぼされる影響の重要度を考慮した上で、
複数の選択肢を提起し、これらを踏まえた解決策を合理的に提案し、
又は改善する
③最終的に得られる成果やその波及効果を評価し、
次段階や別の業務の改善に資する
④文章による多様な関係者との間で、明確かつ効果的な意思疎通を行う
→平易な文章表現
①は、現状と同じと考えていいでしょう。
③④も現状と同じですが、
明確な文章として示されました。
技術士=コンサルタントとしての資質を問う
という宣言を明文化しています。
Ⅱでも書きましたが、
「中学生がわかったようになる文章を書くこと。」
と言われます。
まさにその通りです。
知っていることを難しく書くのではなく、
平易でかつ、技術者らしい表現で
「わかったように思わせる」
論文作成がゴール(目標)と認識しておいてください。
②は、新たに明文化されたもの。
ただし、従来と大きく変化はないと考えます。
ポイントは・・・
「相反する要求事項」
まさに業務です。
本質は同じです。
いかに社会的な課題と業務の整理整頓ができているか・・・・・
は過去から変わっていません。
今からでも遅くありません。
しっかり対策をしてください。
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