受験指導で展開すべき内容を臨時版で紹介します。
シーズン3の6回目は、「あまり知らないキーワード問題への対応①」です。
選択科目の応用能力を問う問題である以上、選択科目の中で、
選択科目のキーワード
①知っててほしいキーワード(選択科目の基本的キーワード)
②最近注目された新しいキーワード(IoT,AIなど)
③業務上で必要とする一般的なキーワード(コスト、軽量化など)
から、業務上の課題へと導く問題が出題されます。
最近は③業務上必要とする一般的なキーワード
の出題が目立つ科目があります。
社会状況と業界動向・・・
特に経済的な視点が多いです。
あとは、事故や環境、品質、災害など
それらの技術的な内容は、
専門書や業界紙、学会論文などをみて
「方向性」だけは確認しておきましょう。
がっつり内容は不要です。
最近の問題文には、応えてほしい
方向性が示されています。
例えば、平成29年度機械部門-機械設計科目
Ⅱ-2-2では、「軽量化」について解答することを求めています。
方向性は、
「従来の鋼より高強度な鋼」
「比強度の高い金属材料や複合材料」
の適用です。
知らない言葉の出題は・・・
「ほぼない」
のです。
箸にも棒にもかからない・・・
それはどうしようもない問いはないのです!!
ただし、問いが全科目でも回答できるような書き方であり、
問題の意図を把握できるかが合否の分かれ目です。
その時どうするか・・・・
今日はそれを書いてみます。
まず、キーワード、方向性、制約条件を抜き出します。
キーワードは、先ほどの問題であれば
「製品の軽量化」
です。
軽量化の背景は、ご自身の専門分野で想定します。
これが想定できないと、
「はい、終わり」です。
背景は、軽量化の位置づけを示すうえで
重要な定義です。
次に、「方向性」です。
「従来の鋼より高強度な鋼」
「比強度の高い金属材料や複合材料」
の適用ですね。
狙いは、
具体的論述を示すために
自分の専門分野へ
誘導するため、です。
気を付けたいのは、
「制約条件」です。
ここが重要です。
この問題では、
「製品開発の責任者として」
と
「大幅な軽量化を進める」
と
「機械設計の視点」
です。
1つめの製品開発の責任者とは、
意思決定をできる技術者(技術士)の立場です。
意思決定するための検討事項は何か?が重要です。
2つめの大幅な軽量化とは、
単なる部分的な改良改善ではなく、
製品設計をプロジェクトとして取り組むことです。
流用設計や新規設計、研究など・・の視点での選定理由が求められます。
3つめの機械設計の観点とは、
設計プロセスで示すことです。
ISO9000のような内容です。
これらが定義できて初めて具体的な記述骨子を検討します。
まずは、最初に指定されたキーワードと方向性について
背景を交えて、
「定義」します。
あとは問題文にある、
「設定理由」、「検討事項」
を述べます。
そして検討事項には「課題」「問題点」「解決策」まで提示します。
検討事項とは、言葉だけなら
検討する項目を挙げるだけですが、
「検討を進める上での留意点」を示すとあるので、
「検討を進める」=「課題を示し問題点を解決する」
という意図が残っているからです。
それを行う上での気に留めておくことは何か?
を(3)で応えます。
そうすれば、2つの効果があります。
1つ目は、業務上で選択科目の専門知識が活用できる
技術者であることが示せる。
2つ目は、得意分野で論述展開でき、
深みがある論文になります。
次回は、事例を書いてみます。
お楽しみに。
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