2018年2月7日水曜日

【No98】第9回_BCM


日本大震災など、大規模な災害が世界中で増えています。

気象変動起因や自然サイクルまたは人的起因(戦争・テロなど)が頻繁に
起こっています。

このような社会背景から数年前から「BCM」が注目されるようになりました。

まず、「BCM」とは?です。

事業継続マネジメントともいい、

組織がインシデント(危機)に直面した場合に

義務を含め組織の目的や目標を保護する能力

を高める枠組み、です。

その仕組みを国際規格で定めています。

それが、「ISO 22301 事業継続マネジメントシステム(BCMS

に関する国際規格」です。

規格の狙いは前述のほかにISOらしく「継続的改善」です。

組織や社会の状況、技術動向によって、保護するレベルは変化します。

そのため、継続的改善が必要なのです。

マネジメントには「計画」が必要です。

それが「BCP」です。

事業継続計画とも言います。

また、BCMの継続的改善におけるPDCAサイクルのなかのPPlan

の一つです。

BCPは、事業資産の被害の最小化と迅速な復旧対応が求められます。

いわゆる、社会的責任=供給責任。

そのため、結果をコントロールすることを重視しています。

原因は多様化しています。

そのため、結果を管理していくことが良いとの考えです。

結果は、組織の状況により異なります。

そのため、11社異なるCBMBCPができます。

また、想定できない結果に対して対策方針も考える必要もあります。

これは、よく聞く「想定外」というものです。

想定外は何もしなくていいわけではありません。

当然、事象が特定できないので対策もとれませんが。

しかし、小規模な災害時点で対応・コントロールをどのようにするかの
検討はできます。

組織のトップのリーダーシップの発揮が前提です。

事態がエスカレーションする場合、

部門等の対策実行→組織的対策検討(戦術)→トップが関与すべき事態(戦略)

になります。

この区分を責任区分としてどうコントロールするかを決めておくのです。

そうすると矢印が逆方向へ移行する「コントロール」が可能になります。

では、リスクマネジメントとの関係性は?です。

BCMの関心は、「組織の脆弱性、事業インパクト」です。

そのため、実際に起こってからの対応である

クライシスマネジメント(危機管理)

の方がしっくりきます。

BCP,BCMは技術士試験でも出題されます。

技術的課題に置き換える前に上記の背景を十分理解して、

専門技術ですべきことを考えてみてください。

次回は「多様化するリスク」です。

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