今日は、「品質管理」です。
なぜ、品質管理は必要なのでしょうか・・・・
答えは必要です(当たり前ですが・・・)。
なぜなら、「買い手の要求に合う製品・サービスかどうか」を客観的・定量的に
判断できる手段であるからです。
ここで、「買い手の要求」を整理します。
その1:価格が妥当か?(コスト:Cost)
その2:今必要なのか?(納期:Delivery)
その3:困りごとを解決できるか?(品質:Quality)
この3つ「QCD」がバランスよくなっていることがわかる製品・サービスに
なります。
また、「客観的・定量的」とは類似する製品・サービスとの違いが「QCD」の
視点で提供できるか?です。
つまり、品質管理とは「買い手が求めるQCDを満たした製品・サービスを
経済的に作り出すための手段の一部」です。
この品質管理は、1990年代前半までは「製品・サービスを作り出すこと」を重点
にスポットが充てられてきました。
しかし、技術の高度化や量的充足といった現代においては、要求する品質を
作り出す「狭義」の品質管理でなく、
製品・サービスを作り提供する「広義」の品質管理が主になっています。
つまり、作り出すプロセスと提供したのちの品質管理(アフターサービス)まで
含まれています。
よく、「設計で品質の80%は決定する。」という風に言われてきました。
最近の設計は、自動化され過去の事例やノウハウ、CADツールの高度化により
熟練でない設計者でも設計できるようになりました。
特に、CAE等解析ツールの進歩は急速です。
しかし、モノをリアルに知らない設計者がバーチャルな世界だけの設計で本当に
モノづくりが成り立つのでしょうか?
CADや解析ツールはあくまでも「ツール」です。
それを使いこなすのは「オペレーター」です。
設計者は、それまでの要求事項を整理・整頓していくことから始め、設計要件を
作成し、仕様をまとめる作業を重視すべきです。
最近の企業は、「パフォーマンス」性があるツールにばかり、投資をします。
最後は使うのは人です。
人が考えたことを簡素に評価・具現化できるツールであることを忘れないでほしい。
設計のプロセス・・・
最近、これを教育するセミナーも教科書的で面白くない。
ワクワクするモノづくりは、買い手の要求を満たして喜んでもらえる製品や
サービスを提供することです。
その視点での教育がいま、欠けていると感じている。
すこし脱線しましたが、買い手の要求を満足させる「品質管理」は、プロセス重視
でなければならないと考えます。
「おもてなし」が流行りましたが、この心がよいプロセスを作り「品質管理」
を実現するのです。
次回は、「技術士が考える品質管理の考え方(1)」です。
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