2018年2月12日月曜日

【No103】第2回_技術士が考える品質管理とは


今日は、「品質管理」です。

なぜ、品質管理は必要なのでしょうか・・・・

答えは必要です(当たり前ですが・・・)。

なぜなら、「買い手の要求に合う製品・サービスかどうか」を客観的・定量的に
判断できる手段であるからです。

ここで、「買い手の要求」を整理します。

その1:価格が妥当か?(コスト:Cost

その2:今必要なのか?(納期:Delivery

その3:困りごとを解決できるか?(品質:Quality

この3つ「QCD」がバランスよくなっていることがわかる製品・サービスに
なります。

また、「客観的・定量的」とは類似する製品・サービスとの違いが「QCD」の
視点で提供できるか?です。

つまり、品質管理とは「買い手が求めるQCDを満たした製品・サービスを
経済的に作り出すための手段の一部」です。

この品質管理は、1990年代前半までは「製品・サービスを作り出すこと」を重点
にスポットが充てられてきました。

しかし、技術の高度化や量的充足といった現代においては、要求する品質を
作り出す「狭義」の品質管理でなく、

製品・サービスを作り提供する「広義」の品質管理が主になっています。

つまり、作り出すプロセスと提供したのちの品質管理(アフターサービス)まで
含まれています。

よく、「設計で品質の80%は決定する。」という風に言われてきました。

最近の設計は、自動化され過去の事例やノウハウ、CADツールの高度化により
熟練でない設計者でも設計できるようになりました。

特に、CAE等解析ツールの進歩は急速です。

しかし、モノをリアルに知らない設計者がバーチャルな世界だけの設計で本当に
モノづくりが成り立つのでしょうか?

CADや解析ツールはあくまでも「ツール」です。

それを使いこなすのは「オペレーター」です。

設計者は、それまでの要求事項を整理・整頓していくことから始め、設計要件を
作成し、仕様をまとめる作業を重視すべきです。

最近の企業は、「パフォーマンス」性があるツールにばかり、投資をします。

最後は使うのは人です。

人が考えたことを簡素に評価・具現化できるツールであることを忘れないでほしい。

設計のプロセス・・・

最近、これを教育するセミナーも教科書的で面白くない。

ワクワクするモノづくりは、買い手の要求を満たして喜んでもらえる製品や
サービスを提供することです。

その視点での教育がいま、欠けていると感じている。

すこし脱線しましたが、買い手の要求を満足させる「品質管理」は、プロセス重視
でなければならないと考えます。

「おもてなし」が流行りましたが、この心がよいプロセスを作り「品質管理」
を実現するのです。

次回は、「技術士が考える品質管理の考え方(1)」です。

0 件のコメント:

コメントを投稿

いつも本ブログを拝見いただきありがとうございます。
仲間を増やすための情報提供を毎日しています。ご意見・ご要望ございましたら、ぜひお願いします。