2018年1月24日水曜日

【No85】<技術士あるある臨時版>論文は知識の広がりと深さを活用すること①


急遽、臨時版を投稿します。

理由は、添削をしていて伝えなければならないと感じたからです。

この時期は、「業務経歴」と「筆記論文」添削をします。

私は、

身近な業務を整理する「業務経歴」で、専門的応用能力を深めたほうが良い

と考えています。

しかし、「筆記論文」が気になるようで、筆記論文の添削依頼が多い実情です。

業務経歴は、筆記試験合格後の口頭試験の資料になります。

当然、合否に最も影響のあるものなので重要なのはわかるでしょう。

しかし、もっと重要なのは

「専門分野」の決定


「自身の業務を筆記で活用できるツールにできるか」

です。

2回にわたり説明していきます。

<専門分野の決定に大事な業務経歴票>

毎年、選択科目を何にするか?悩まれる受験生が多いです。

私もそうでした。

No76】でも書きましたが、

決定理由は様々なりますが、私のおすすめは
「業務のキーテクノロジーは何か?」
です。

その「キーテクノロジー」を見つけるのために
「業務経歴票」を作成するのです。

これがわからなければ、

筆記試験で受験する選択科目にご自身の専門と「相違」があると判断され、

「不合格」になります。

まれに、論文の論述が良くて合格される方はいます。

しかし、口頭試験前の模擬試験で

「口頭試験前から不合格のスタンスで攻められるだろう」

と経歴票を読み、口頭試験の応答を見て技術士全員が感じます。

ひどい場合、720字の内容だけでも分かります。

せっかく、難関の筆記を合格したのに・・・

4月の時点で気付いていれば・・・

私のところにきていれば・・・

という風に悲しい思いをしてしまいます。

本当にリカバリーできるようになるには、
相当の面談や練習をしなければならないです。

時間がある今のうちから、

「専門分野」を早く知ることが大事であること

を理解してください。

長々書きましたが、タイトルにした「深さと広さ」との関連を書きます。

この「専門分野」には、

①選択科目

②専門とする事項

2つの意味合いがあります。

①選択科目は、筆記試験をもって「知識」と「応用能力」があることを
示します。

「知識」を具体的にすると、

選択科目が「熱工学」であれば「伝熱の3形態」などです。

「材料力学」であれば、「応力」「破壊」などです。

「鋼構造コンクリート」であれば、「材料(主要5元素)」「構造」です。

②専門とする事項は、ご自身が最も選択科目の知識と応用能力をもって
業務してきたかを示します。

例えば、動力エネルギー科目なら、「ガスタービン」でしょう。

つまり、「①+②=専門分野」なのです。

また、「①≒②=専門分野」ともいえます。

筆記委試験では、①の広さは「選択科目の知識」、
深さは②の「専門とする事項」を用いて記載します。


選択科目-1は、①>②です。

選択科目-2は、①≦②です。

選択科目Ⅲは、①<②です。


選択科目Ⅱは選択科目の知識と応用能力を試されます。

選択科目の知識の広さ=専門知識を600文字論文2題で確認し、

選択科目の知識の深さ=応用能力を12001題で確認します。

「知識の広さ」は言うまでもなく、「知っているかどうか」です。

4題出題されるキーワードを知らないと書けませんね?

知っている量も600字必要です。

ここは、「広く浅く」の勉強が必要です。

問題はこの「浅く」のレベルと選択科目Ⅱ-2、Ⅲで必要な「知識の深さ」です。

6001枚でもある程度の深さは必要です。

教科書的な知識をたまたま知っていれば600字は書けるでしょう。

しかし、600字を定義と概要だけでは埋められません。

そこで、専門とする事項を活用します。

キーワードを業務で活用した内容や活用できる内容で論述するのです。

キーワード集を作るとき最初に「キーワード抽出」、

次に「キーワード定義・概要」を150文字程度抽出します。

そして、「深さ」の部分である「業務との連動」をしてもらいます。

具体的には、「キーワード」と「専門とする事項」の連動です。

例えば、キャビテーションというキーワードがあります。

それを専門とする事項が「バルブ設計」であれば、

キャビテーションを用いて、バルブ設計における課題・問題点と
その解決策を記載します。

あとは、評価(現状と新たな課題)、展望をまとめます。

5060キーワードぐらい作れば、論文の体裁はできてきます
(キーワード集めは200300個目標)。

これが「深さ」になります。

筆記合格には非常に大事な考え方です。

是非、今からでも遅くはないのでやってください。

次回は、「自身の業務を筆記で活用できるツールにできるか」です。

タイトルに書いている「深さ」の部分をもう少し説明します。

また、「活用」と合わせて述べていきます。

お楽しみに。

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