2017年12月17日日曜日

【No58】技術士一般部門選択科目Ⅲ

【課題解決能力】を問う選択科目Ⅲ.。

受験生の多くは、課題設定ができていない。

自身の得意な技術分野であれば、結構かける人でもテーマが変わると全く論理が成り立たない論文を書く人がいる。

この選択科目Ⅲは、広い視点と体系的な知識の活用がポイント。

以下に、具体的に述べる。


筆記論文対策(課題解決能力の確認 選択科目Ⅲ)


●選択科目Ⅲの内容


 主に課題解決能力を問う問題(Ⅲ) 600/枚×3問(2問中1問選択)


「課題解決能力」とは、与選択科目に係わる社会的な変化・技術に関係する最新の状況や選択科目に共通する普遍的な問題を対象として、正しく問題を認識し、原理・原則、理論、既存知見を分析し、課題抽出から解決の方向性を業務・専門(実際の場面や他の分野)等で具体的な提案をするといったプロセスが示せる能力のこと。


  次に、それらを表現するための準備と表現方法を述べる。


準備・表現方法


 <準備>


 (1)「正しく問題を認識」=「多面的」な分析が必要。多様な切り口をキーワード抽出時に検討しておく必要がある。基本「品質・コスト・納期・安全・環境」面を切り口に課題抽出すると考えやすいが社会的ニーズの場合、施策の提案があるため、いかに技術に置き換えていくかがポイント。


2)「社会のニーズや技術の進歩に伴う注目されるキーワード」について、①キーワードの定義・概要などの基礎知識②課題抽出③キーワードと業務の関係性(Ⅱ同様、課題、問題点、解決策(工夫)、展望及びリスクや課題など、)をまとめること。


 (3)業務との関係性=「具体的な提案」につながるため、キーワードの課題解決の方向性と業務とのつながりをまとめるかがポイント。当然、根拠となる数字があると説得力が増すのでキーワードまとめで準備すること。


 (4)社会との連続性を常に意識すること。社会情勢・新技術を自身の業務ではどのようなつながりがあるか?(活用、課題設定等)を都度意識する。そのために、業界紙や新聞等でキーワードをチェックし、まとめる習慣を。


 (5)将来起こりうるリスクや課題設定まで述べる必要があるため、準備をする。



 <表現方法>


 (1Ⅱ同様、問題文にある「問われていること」が文書構成になる。ボリュームを考えて配置する。


 (2)与えられた条件から逸脱しないこと。「専門分野」に持ち込むために、強引な流れで書かないこと。


 (3)論理の流れを重視し、全体像をわかりやすく見せるように心得る。ここでも、文章と箇条書き鵜をうまく混ぜて表現するとよい。


 (4)骨子法を用いて、以下の流れでまとめる。


   ①テーマの現状(求めていることやあるべき姿とのギャップ等)


   ②それらを解決するための課題抽出とボトルネックの提示


③最重要課題とその理由(技術的な課題への誘導:解決の方向性を示す。着眼点。)


④技術的な課題とボトルネックの提示


⑤解決の方向性の提示(複数求められる場合あり)


⑥具体的な解決策の提示


⑦実行後のリスクと課題等の提示

●選択科目Ⅲのまとめ


    社会テーマのポイントは、①生産性向上(人口減少・技術伝承・IT化等)②維持管理(インフラなど)③自然災害(BCPなど)④事故(BCP、安全、環境)⑤環境問題 ⑥産学連携(人材育成等)である。


    気を付けたいのが、「流行り言葉」。日頃考えている人は良いが、人工知能やIoTなど何となく知っていることで安心し、選択すると取り返しがつかない。


    十分自身の得意・不得意を問題を見て冷静に判断してほしい。


また、骨子作成時間30分程度必要であろう。3枚を25/枚で書いていくと105分費やすが、残り15分余裕ある。


 余裕そうに見えるが、「論理的」なつながりを欠くと、「B」判定になるため、意外とチェックしながら書くとぎりぎりになる。


 ここでも、事前に骨子の練習は十分にしておくようお勧めする。


 骨子のつながりがしっくりくるとあとは書くだけ。しっかりと、骨子作成法を活用して、当日の論文作成時間を多くとれるようにしてください。

次回は、経歴票について。

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